先日、自由が丘駅からすぐのコミュニティスペース「シェア奥沢」で定期的に開催されているイベント「共奏キッチン」に参加させてもらいました。
はじめましての方々とご飯を作って食べるだけ・・・なのですが、美味しいお野菜と古民家のような懐かしい雰囲気も相まってとっても楽しいひと時でした。
「シェア奥沢」は使っていない自宅の一部を改装したコミュニティスペース
きっかけは古民家再生や空き家活用の事例を調べていた中で見つけた「シェア奥沢」と言うコミュニティスペースを知ったことでした。
オーナーでありシェア奥沢の母屋に今もお住いの堀内さんのお祖父さんの隠居部屋だったところを改装したそうです。
住んでいる家の、使っていない部分をコミュニティスペースにするというのはなんて素敵なんだろうと思い、訪ねるタイミングを伺っていたところ、誰でも参加出来る共奏キッチンの事を知ってお邪魔することにしました。
「共奏キッチン」は料理して食べて語り合う、だけ!
私が参加させてもらったのは12/26(月)、18:00からということでしたが用事が終わってから19:00くらいに到着しました。
着いた頃は5人くらいでしたが、他の参加者の方も徐々に増えて最終的にこの日は15人くらい。いつもはもう少し多い、と聞きました。
共奏キッチンのフェイスブックイベントページにはこう書かれています。
東京自由が丘の古民家シェア奥沢で「共奏キッチン♪」を開きます。普段料理をしない人もベテランの人も、みんなでごはんをつくってたべて、最近どうですか〜とききあいましょう。多様な多世代がにぎやかに集う、どなたでも参加できるオープンなイベントで、毎回3割くらいが初参加。おひとりの方、友だちどうし、お子さまやご家族とご一緒に、どうぞ気軽にいらしてください。
本当〜にこの説明通り。知らない人も、友達同士の方も、共奏キッチン常連の方も、みんなで一緒に料理をして食べて語り合うだけでした。
でもね、それがすっごく楽しかった。
あまり気にしたことはなかったけど、誰かと料理することの楽しいこと。
共奏キッチンでは誰かが今日は絶対にこれを作ります!って決めているのではなく、参加者同士がジャズセッションのように、ある材料を組み合わせて、出来る技術を組み合わせて、ゆるっと献立が決まっていきました。
今回できあがった料理はこちら。
主催の青柳さんが調達した、自然農法で育てられたカラフルなお野菜が献立の中心です。
ルーから作ったクリームシチュー、カキフライとエビフライ、鶏と人参のオレンジ煮、ネギの炒め物、里芋もち、人参サラダ。
どれもとっても美味しかったー!
生で食べてもあんなに全然臭みがなくて美味しい人参はなかなかスーパーには売ってません。そのおかげか、シチューもオレンジ煮も甘くて美味しくて。
ああ、美味しい自慢記事になってきてしまった。
美味しいを共有してからのお話タイム
一通り食べ終わった後はテーブルを片付け、主催の青柳さんを中心に共奏キッチンのテーマでもある「公でもなく、私でもなく、共ということ」について一人一人の思いや活動などについて自己紹介がてらお話しました。
職業も違う、年齢層も違う、住む場所も違う色々な方と、共通の話題なんてないのではないかと心配だったのですが、話はじめてみたらそんなことはありませんでした。
農業やデイサービス、田舎移住やエコビレッジなどそれぞれ切り口は違えど、みんななんとなくこれまでの資本主義的な大量消費社会に疑問を抱き、模索しているような印象を受けました。今、空き家活用や古民家再生を考えている私も含めてです。
それは「今日共奏キッチンに参加しに来た」という接点が案外大きいのかなと思います。
それと、やっぱり、「同じ釜の飯を食べた」からかもしれません。いきなりさあお話ししましょうって言われても、難しいじゃないですか。
でも同じ釜の飯を食べたらなんか親近感がわくというか、話をしていることが理解しやすい気がするような。面白いものです。それは私の気のせいでしょうか。
共奏キッチンがシェア奥沢の入り口になっている
お話タイムの頃オーナーの堀内さんが加わり、参加者と同じようにお話をしてくださいました。
興味深い話がいろいろあったのですが、中でもなるほどと思ったのは「この共奏キッチンがシェア奥沢の入り口になっている」というところ。
シェア奥沢は地域の方の参加が中心のコミュニティスペース。しかし共奏キッチンは地域の方よりも電車に乗ってくるような外部の参加者が多く、これがシェア奥沢の風通しの役割をしているのだそうです。
「食べること」なら誰でも楽しめるので、きっかけとして最適だと思いました。
民家ならではのアットホーム感
シェア奥沢は玄関を入るとキッチンの勝手口につながっていたり、廊下がなく書斎のような部屋を抜けて大広間に入ったり、と昭和の家っぽいというか、歴史を感じるというか、その「分かりにくさ」に温かみを感じる素敵なおうちでした。
先日の私がスタッフとして開催した木工ワークショップでも一般の民家を借り、その時も思ったことが、「無機質なXXセンターでやるよりアットホームで良い雰囲気だなあ」ということです。
何をやるかが大切で、どこでやるかは二の次、と思ってしまいがちですが、コミュニケーションをとることを目的とした何かをするときにアットホームな場の力も必要だと感じています。
参考リンク
民家の温もりをシェアする「シェア奥沢」 | みんなの世田谷レポート | 世田谷くみん手帖